骨董の種類
骨董品には様々な種類(ジャンル)が存在していますが、実は互いに影響を与えているのをご存知でしょうか。例えば中国美術でも代表される陶磁器ですが、新石器時代から製造されておりその間に多くの技術革新を経て、ヨーロッパ諸国はもとより、アジアやイスラム圏にも多く輸出をされました。
それに伴ない英語で中国のことをチャイナ(China)と呼んでいますが、実は普通名詞では「磁器」を意味しています。
また多くの中国の磁器を輸入していたその当時のヨーロッパでは、自分たちでも磁器を製造しようとしましたが、必要とされる原材料の粘土が用意できなかったことで、磁器ではなく中国磁器を模倣したオランダのデルフト陶器などが製造されました。
しかし磁器製造法が伝来した18世紀のドイツでは、当時の王によりある錬金術師が白磁を制作するよう命令を受け、またドイツ国内で必要な粘土が採掘できたことにより、中国磁器と同じレベルの磁器が作られるようになり、これが現在でも有名な西洋磁器であり、また骨董品としても高い人気を持つ、マイセンの始まりとされています。
またヨーロッパ諸国と同じく中国から陶磁器を輸入していた日本では、同じく中国から伝来した茶道にて、中国製の茶器を使用した盛大な茶会が催されたり、また日本国内でも陶磁器の窯を開いたりしています。
このようにある国のある文化が、様々な国や文化圏に影響を与え、新たな文化の基になったことを知ると、また違った骨董の楽しみ方もできるかも思いますよ。